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介護士の転職サポート

介護のやりがいとは?【具体例を交えて現役介護士が徹底解説】

2021年3月4日

女性が喜び飛び上がる姿
ぶっちゃけ、他人の下の世話にやりがいなんてあるの?

んー、介護の仕事は自分に合わないでしょ!

そんな疑問に応えます。

 

「介護の仕事に興味はある。もし自分が介護士になった場合、高齢者のお世話にやりがいが生まれるのだろうか?」

 

よほど介護の仕事に憧れている人以外は、誰しも考えることと思います。

 

僕も介護職に就くまで、介護の仕事にやりがいを果たして感じることができるだろうかと不安でした。

 

現役介護士からすれば、こんな印象かもしれません。

転職前は、具体的なイメージがわかず不安を覚える未知の領域…

働き始めれば、案外おもしろい仕事!

 

 

それでもやはり、未経験者にとって介護職へ応募する心のハードルは高いです。

そこで「そんな介護職への不安を一つでも払拭できたらいいな」と思い、記事にしました。

 

こんな方におすすめ

  • 他人の下の世話にやりがいが生まれるのか、正直疑っている
  • 介護の仕事に興味あるけど、求人への連絡を踏み出せない

 

 

\ ちなみに僕はこんなひと /

・異業種を退職後、1年後に介護職へ転職

・デイサービス介護職兼生活相談員9年目の40代中堅職員

・介護福祉士・社会福祉士・ケアマネージャー 資格保有

 

企業サイトと違い、僕の経験から感じたことを記事にしました。なので正解とは一概に言えません。

ただ経験から気付いたことや事例も書いたので、介護未経験の方に見ていただけたら参考になるかと思います。

 

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【結論】介護のやりがいとは、介護士(自分)の作業や存在自体が相手の暮らしに直接関わること

腕組みをしているひと

 

介護の仕事をする上で感じる”介護のやりがい”は、人それぞれで異なります。

僕の感じる "介護のやりがい" は、こうです。

 

介護のやりがいとは、介護士(自分)の作業や存在が相手の暮らしに直接関わること

 

 

介護のやりがいは、3つの側面から出来ていると思います。

 

介護のやりがいはこの3つで出来ている

 ・身体介助(食事・入浴・排泄など)により、相手の生理的側面を支えること

 ・コミュニケーション(振る舞い・声かけ)により、相手の精神面を支えること

 ・介護スキルの向上に伴ってより高次な資格を取り、自身の社会的信用を高めること

 

具体例を挙げて説明します。

 

身体介助(食事・入浴・排泄など)により、相手の生理的側面を支えること

 

加齢に伴い、人は若い時に簡単に出来ていたことが難しくなる傾向にあります。

40代になると、目の老化でテレビ画像がぼやけて見えたり、耳が遠くなりテレビ音量を上げたりしたことはありませんか?

 

さらなる加齢や病気により、身体的機能が落ちやすく様々なことが難しくなってきます。

以下の具体例で解説していきます。

具体例

<食事>

・食べものを口に運ぶ動作が難しくなる。

・筋力低下で茶碗が重く感じるようになり、ひっくり返す。

 

<入浴>

・体が硬くなり、足先まで十分に洗うことができない。

・体幹が弱まり、ふらつきで浴室内での転倒の可能性が上昇する。

 

<排泄(トイレ)>

・尿意便意に直前まで気付かず、間に合わずに失敗しパンツやズボンを汚してしまう。

・筋力低下によりズボンやパンツの上げ下げが難しくなる。

 

<移動>

筋力低下により、椅子からの立ち上がりやベッドからの起き上がりが難しくなり人の手を要する。

 

などなど、他にもたくさんの例があります。

 

本人の身体的な機能が落ちて動作が難しくなってきた場合に、介護士は力を発揮して本人が安心した生活が送れるように支援していきます。

 

では、同じ問題に対する介護職の対応例をみていきましょう!

 

具体例の対応

<食事>

食べものを口に運ぶ動作が難しくなる。

   ↓ 介護士の介入

口に食べものが入るよう見守りをする。

本人の代わりに口に食べものを運ぶ。

 

 

筋力低下で茶碗が重く感じるようになり、ひっくり返す。

 介護士の介入

軽い容器や取っ手付きの容器への提案をする。

 

 

<入浴>

体が硬くなり、足先まで十分に洗うことができない。

↓ 介護士の介入

本人の手が届かない箇所を代わりに洗う。

 

体幹が弱まり、ふらつきで浴室内での転倒の可能性が上昇する。

↓ 介護士の介入

見守りをおこない、浴槽へのまたぎ時の声かけをする。

 

 

<排泄(トイレ)>

尿意便意に直前まで気付かず、間に合わずに失敗しパンツやズボンを汚してしまう。

↓ 介護士の介入

一人ひとりの排泄サイクルに合わせたトイレへの声かけ。

失敗した場合の陰部の清潔処理および衣類の交換。

 

筋力低下によりズボンやパンツの上げ下げが難しくなる。

↓ 介護士の介入

ズボンやパンツの上げ下げの手伝いをする。

 

 

<移動>

筋力低下により、椅子からの立ち上がりが難しくなる。

↓ 介護士の介入

利用者が立ち上がりやすいよう、スムーズに重心移動しやすい手引き介助。

 

ベッド上で寝返りがうてない。

↓ 介護士の介入

2時間おきに体の向きを変える。床ずれ予防に分圧するためのクッションを充てる。

 

 

上記の具体例より、介護士は高齢者のスムーズにいかない身体機能を補うような動き・作業をします。

生活動作の中で、出来ることは自身でしてもらい、出来にくい箇所のみ手伝うというイメージです。

 

ポイント

介護士の身体的な手助けがあることで、利用者は安定した生理動作が継続しやすくなります。

 

コミュニケーション(振る舞い・声かけ)により、相手の精神面を支えること

 

加齢に伴い、喜怒哀楽の感情表現が減少したり、認知症などで疎通が困難になることさえあります。

 

介護のコミュニケーションとしては、ただ話すのではなく、脳に働きかけるように意識して行う場合があります。

 

特に認知症の場合、脳に刺激を与えること(運動やコミュニケーションなど)が重要と考えられています。

今のところ、認知症の進行を遅らせる薬はあるものの、直す薬はありません。

だからこそコミュニケーションは高齢者にとって影響があり重要なのです。

 

例えば、本人や家族また個人ファイルから生活歴などを情報収集します。

次に、出身地や家族また仕事の話をすることで、利用者自身の昔の記憶が呼び起されることがあります。

結果として、脳への強刺激になり脳の活性化となり、継続することで認知症の進行を遅らせる可能性があると言われています。(回想法と言います)

 

介護士のコミュニケーションひとつで、利用者の脳に良くも悪くも影響を与えることは、介護士としてのやりがいを感じます。

 

介護のプロとして、脳への刺激が大きく質の高いコミュニケーションをとりたいですね。

 

介護スキルの向上に伴ってより高次な資格を取り、社会的信用を得ること

 

上記2つのポイントは相手あっての内容でした。しかし、このポイントは自分の能力向上についてです。

介護士の経験年数を積み重ねることで、様々な資格をとるための条件を満たすことができます。

 

資格内容
介護職員初任者研修・介護業界の第一歩

・旧ホームヘルパー2級

・ホームヘルパーや介護施設職員へ

介護職員実践者研修・実践者スキル

・サービス提供責任者へ

・介護福祉士の受験資格

介護福祉士【国家資格】・介護業務特化の国家資格

・サービス提供責任者へ

・生活相談員へ

介護支援専門員【公的資格】・ケアプランの作成

・介護のトータルコーディネート

 

例えば、国家資格では介護福祉士。都道府県の公的資格では介護支援専門員(ケアマネージャー)ですね。他にも認知症介護実践者研修などもあります。

あくまで要件の一つを満たすものなので、それぞれの資格についてHP等で確認してみてくださいね。

 

かいご畑はこれから介護士を始めたい方に重要な資格 "介護職員初任者研修" を働きながら無料で取得することができます。(※本来は約7~10万円程度の費用がかかります)



 

注目すべきことは、施設により有資格者の配置義務、お金の面で施設にメリットがある加算が要件である資格があることです。

つまり求人に需要がある資格もあるため、転職の際に有利になると言えます。さらに資格手当がつくものもあるので、求人を探す際は資格手当の欄を確認することをおススメします。

 

また介護現場では資格保有者がユニットリーダーや管理者になりやすく介護スキルの向上が昇格にもつながりやすいです。

 

【実話】介護のやりがいを感じたこと

仲間で喜んでいる姿

【僕が介護のやりがいを感じた場面】、【他職員から聞き取った場面】、【他情報による場面】をお伝えします。

 

【僕が経験した介護のやりがいを感じた場面】

 

・立ち上がった利用者の椅子が湿っていたので、周囲に気付かれないように利用者をトイレに案内したこと。

・玄関先で来所拒否の利用者と世間話を何日も繰り返して信頼関係を作り、その利用者がデイサービスに来るようになったこと。

・僕がハーモニカを練習して介護現場で童謡を演奏すると、あまり意欲的でない利用者が高揚して歌いだしたこと。

・家族から「デイサービス当日は朝早くからウロウロしている。」「デイサービスに行きだして、おばあちゃんが元気になった」と言われたこと。

・利用者から帰り際「〇日(利用者が来る日)はあんた、おるね?」と言われたこと。

・自分で考えたレクレーションがものすごいウケて、場が盛り上がったこと。

 

他にも数え上げたらきりがありません。転職する前には想像もしなかった介護職のやりがいや魅力、楽しさを存分に感じることができています。

 

【他の職員から聞き取った介護のやりがいを感じた場面】

 

・入浴介助で汗だくになったが、利用者から「家でお風呂に入りきれんから助かるの、ありがとう。」と言われて疲れがふっとんだこと。

・集団体操の際、利用者に「あんたん時の体操は話が面白いけん、体操好かんばってんが、がんばれるとよ。」と褒められたこと。

・外出レクリエーションでドライブに言った際、「免許証返して自分一人じゃ行けないから今日はアジサイが見れて嬉しかった」と言われたこと。

 

介護の仕事は ”懸命に取り組むと報われる” と感じます。

 

【他情報による介護のやりがいを感じた場面】

 

がんばってますね!みんなガンバレ!僕もガンバル (*^▽^*)

 

 

施設見学だけでもいいので、自分の目で確認するのが一番良いと思います。

介護職の就業・転職は介護専門求人サイトかいご畑


 

介護にやりがいを持てない方も当然います。色々な考え方はあります。

お金もやりがいも両方を仕事に求めて全然OKです。僕もそうです。

ただ自分の親の介護をお願いするなら、やりがいを持つ介護士にお願いしたいですね。

 

 

ところで、介護のやりがいがメンタルに影響することがあります。

"自分の心にどんな影響を与えるのか" 確認していきましょう。

 

「介護のやりがいがメンタルにどう影響するか」振り返って検証してみた

二人が喜んでいる姿

 

介護の仕事を真剣に考えて取り組んでいると、自分の心理面に大なり小なり影響を及ぼします。

 

僕は介護職に就いた頃、身体介助を必死に取り組みました。

その結果、

正直、すぐには介護のやりがいを感じることはできませんでした…((+_+))

 

3か月程たつと、仕事内容や一日の流れも把握できてきました。

すると心に余裕が生まれて、介護のやりがいを感じる出来事がたくさん起きてきました。

 

そこで ”介護のやりがいがメンタルにどんな影響を与えていたのか” をあらためて検証してみました。

 

検証僕は介護のやりがいを持てたことにより

 

・「自分を認めてもらえた・必要とされている」という自己承認感・自己肯定感を持つことができた。

・介護の対応で挑戦する気持ちが湧いてきた。

例:(今日のAさんの排泄介助に時間がかかったから、明日はもっとこうしてみよう)

・少し苦手なスタッフとの会話でも、利用者の話題であれば最低限のことは話せるようになったこと。

 

介護のやりがいがメンタルの安定につながった体感は、自分の人生にとって非常に大きな収穫でした。

 

話がそれますが、ちょっといいですか?

夫婦が寄り添っている姿

介護士の向き不向きの話です。

賛否両論とは思います。

個人的な考えですが、「精神面が少し弱いかも」と感じる方は介護職に向いているかもしれません。

僕自身がそんなメンタル強くなくて、周囲の影響をとても強く感じてしまいます。

 

だからこそ、そう思えるのです!

 

なぜなら、そんな方は相手の気持ちを読む感覚が鋭い方が多いような気がします。そして相手が喜ぶことを自分事に感じることに長けていると思います。

つまり、自分の行動が相手に役立つ実感が生まれると、自分自身が素直に嬉しく感じることができるはずです。

以上、ちょっとした小話でした。

 

ところで僕は以前、介護のやりがいが自分の中で暴走気味というか、極端な行動をしたことがありました。そのことも新人介護士の落とし穴と感じたのでお知らせしますね。

 

介護のやりがいが増すことによる注意点

話し合いの場

 

自分がおこなう介護が相手にとって有意義だと実感すると、介護のやりがいを感じやすくなります。

とても嬉ばしいことですが、実は注意することが出てきます。

それは以下の3つです。

 

注意ポイント

・相手の出来ることを奪わない

・介護のストーカーにならない

燃え尽き症候群(バーンアウト)に気を付けよう

 

では、順番に解説していきますね。

 

相手の出来ることを奪わない

 

言わば「過保護」状態です。

自分がやればやるほど相手に役立つと思い込み、介助内容が次第にエスカレードしていくことです。

 

本来の介護のあり方は、「本人が ”したい” 、けど ”出来ない” 」ことに手をさしのばすもの。

つまり、やりがいを勘違いしてしまうと、本人が出来ることまで介護者が介入してしまう恐れがあります。

 

結論:本人の動作がスムーズではなくても本人がやる気があるなら、介助者はできるだけ待ちましょう!

 

”待つ“ ことも介護技術の一つですよ。

 

介護のストーカーにならない

 

介護のやりがいが思い込みにより過度の心の距離感に変化することがあるので要注意です。

具体例

<食事介助の場面>

「あなた(利用者)の大好きな私(スタッフ)が、ごはんを口に運んでるんだから食べなさいよ。この前はちゃんと全部食べたでしょ」

のようなイメージです。

 

利用者はその日その時で体調・気分が変わるので、成功した時と同じ手順の介助が毎回うまくいくとは限りません。

 

「Aさんはこの前できたのだから今日もできる」と思い込むと結果により気持ちにズレが生まれます。

良い対応は、利用者の状況をみて ”あえて引く”・“時間を置いて再びチャレンジする” ことも介護技術の一つと思います。

 

そもそも私たち介護職は、家族と過ごす時間より利用者に費やす時間の方が長いかもしれません。

そのため利用者との心理的距離感が近くなりがちです。

だからこそ職場における自分の立ち居振る舞いを客観的に確認することが重要です。そうすることで適度に利用者と心の距離感を取ることができますよ。

 

燃え尽き症候群(バーンアウト)に気を付けよう

 

燃え尽き症候群(バーンアウト)とは?

 

仕事が面白くなり熱中した矢先、心身の極度の疲労が原因で無気力状態になってしまうこと。突然、炎が燃え尽きてしまったかのように急激に変化してしまうことから名がつきました。

 

 

介護の仕事は他職種に比べ "燃え尽き症候群(バーンアウト)" が多いとよく言われます。特に仕事が面白くなり始めた時期は要注意です。

 

例えば

・介護を懸命に行ってきた利用者が突然亡くなった。

・利用者家族に利用者の話をしても、聞く耳を持ってもらえなかった。 など

 

そのため、燃え尽き症候群(バーンアウト)を予防する対策が必要です。

ポイント

・燃え尽き症候群(バーンアウト)のことを "知識" として知っておくこと。

・仕事とプライベートの時間や思考を分ける習慣を取り入れておくこと。

・普段から職場の仲間とコミュニケーションをとり、相談できる関係性を築いておくこと

など

"ワークライフバランスの意識・行動" が自分のため、ひいては利用者のためにもなりますね。

 

まとめ

スロットのイラスト

 

【結論】介護のやりがいとは、自分の作業や存在が相手の暮らしに直接関わること

 

介護のやりがいは3つの側面から出来ています。

① 身体介助(食事・入浴・排泄など)により、相手の生理的側面を支えること

② コミュニケーション(振る舞い・声かけ)により、相手の精神面を支えること

③ 介護スキルの向上に伴いより高次な資格を取り、自身の社会的信用を高めること

 

 

介護のやりがいを持つことは、メンタルの安定につながります。

 

 

やりがいが逆にメンタルを不安定にしかねないため、注意しましょう。

① 相手の出来ることを奪わない

② 介護のストーカーにならない

③ 燃え尽き症候群(バーンアウト)に気をつける

 

 

記事は以上になります。介護のやりがいについて、イメージが湧きましたか?

 

僕個人の経験や感想を記事にしたので、特に介護未経験の方の参考になれば嬉しいです。

 

この機会に介護の仕事への道に進んでみてはいかがでしょうか?

かいご畑はこれから介護士を始める方に重要な資格  ”介護職員初任者研修"  を働きながら無料で取得することができるのでおススメです。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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介護士ダディ

デイサービスの介護士 兼 生活相談員です。介護歴10年以上の40代男性。現場の「困った」を減らしたい!また、介護の仕事を検討中の方に向けて、介護現場の「素敵さと大変さ」の両方をリアル発信しています。

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